倉庫スペースシェアリング、小規模事業者でも出品容易に
三菱商事などが出資し、倉庫の空いたスペースのシェアリングサービス「WareX(ウェアX)」を展開しているGaussy(ガウシー)は9月28日、同サービスで新たにコンテナの荷下ろしからECモールの倉庫への納品まで一貫して手掛けるECモール販売事業者向けの在庫保管サービスを同日開始したと発表した。
小売事業者らがECモールで商品を販売する際、ECモールが運営している倉庫にまず商品を納め、購入者への宅配も含めて物流業務を委託するのが一般的になっている。ただ、特に小規模事業者にとってはコンテナからのデバンニング、シール貼りといった納品前の作業負荷が大きくなっていた。
併せて、ECモールの倉庫は在庫数が制限されていたり、⼀般の倉庫と⽐べて保管料が⾼めに設定されていたりするため、在庫量の調整が難しいという運⽤上の課題も抱えている。こうした状況を踏まえ、新たなサービスを開発した。
ECモール運営事業者のフルフィルメントサービスより保管料を安く抑えているため、在庫切れを回避し、在庫を安価に保持できるほか、コンテナのデバンニングからECモールへの納品準備、輸送までトータルでサービスを提供するため、ECに出品する事業者の運⽤負担軽減につながるとみている。
また、全国の倉庫から納品先に近い場所、港に近い場所といった⾃社の物流戦略に合った倉庫拠点を選ぶことが可能。Gaussyはケースによっては、ECモール運営事業者の倉庫保管料の5分の1程度になることもあると説明している。
(藤原秀行)