新車への自動ブレーキ搭載義務化、日本や欧州など40カ国・地域が合意

新車への自動ブレーキ搭載義務化、日本や欧州など40カ国・地域が合意

小型商用車も対象、2020年初めにも発効へ

 国連欧州経済委員会(UNECE)は2月12日、日本や欧州連合(EU)など約40カ国・地域が、自動ブレーキ「AEBS(先進緊急ブレーキシステム)」を新車へ搭載するよう義務付ける国際安全規制の原案で合意に達したと発表した。乗用車や軽自動車、小型商用車を対象としており、今年6月に採択した上で2020年初めにも発効、導入を進める見通し。

 AEBSはカメラやレーダーを使い、緊急時にブレーキを自動的に作動することで、人間や障害物との衝突を回避したり、衝突時の衝撃を減らしたりする。ルールを国際的に統一し、事故防止と被害軽減を図りたい考え。

 UNECEはAEBSを利用することで低速走行の際の衝突を38%減らし、EU域内で年間1000人を超える命を救えるとの試算を紹介。義務化でEUは年間1500万台以上、日本でも400万台以上の新車がAEBSの搭載対象になるとみている。

 規制案は日本とEUが主導して議論を進めてきた。ただ、規制の作成には米国や中国、インドが参加していないという。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事