現役員の一部も引責辞任の方向、きょう(10月7日)発表
日野自動車がエンジンの排ガスや燃費の性能に関する認証取得で不正を働いていた問題に関し、歴代経営陣の責任を問う方針を固めたことが分かった。
不正は少なくとも2000年代前半から続いており、外部の第三者による独立調査委員会の報告では過去の経営陣が不正に直接関与していたことは認められなかったものの、事態の深刻さから責任は免れられないと判断。現在の小木曽聡社長より前の社長やエンジン開発担当幹部らに、受け取った報酬を自主返納するよう要求するもようだ。
併せて、現経営陣に関しても、車両生産などを担当する一部役員が引責辞任する方向で調整している。小木曽社長は親会社のトヨタ自動車から2021年に日野自動車トップとなっており、不正があった期間には同社の幹部ではなかったことから、役員報酬減額の上で続投、経営再建と不正防止の陣頭指揮を執る。
日野自動車は一連の不正で国土交通省から9月、1カ月以内に再発防止策をまとめ、報告するよう是正命令を受けており、10月7日に斉藤鉄夫国土交通相へ再発防止策の詳細を伝えた上で同日夜に東京都内で小木曽社長らが記者会見して内容を説明。併せて、現役員の引責なども公表する。
同社は10月7日朝、朝日新聞がエンジン不正で過去の経営陣の経営責任を問う方針を固めたことなどを報じたのに対し「当該情報は当社が発表したものではない。当社が(経営責任の問題などに関し)検討していることは事実であり、本日開催の取締役会に付議する予定」と説明していた。
(藤原秀行)