デジタルツイン技術で動きを再現、顧客の最適化後押し
アビームコンサルティングと企業の支出管理ソフトウェア大手の米クーパ・ソフトウェアの日本法人Coupa(クーパ)は10月11日、サプライチェーンネットワークデザインおよび調達・購買領域を中心としたサプライチェーン業務のDX推進で協業を開始したと発表した。
サプライチェーン上で起こり得る様々な混乱・リスクに対する企業のレジリエンス(強靭力)強化に向け、アビームとクーパのノウハウや技術を組み合わせ、部門横断型で迅速かつ最適なサプライチェーンデザインを可能にする包括的な支援サービスを提供する。
クーパが提供しているクラウド型の支出管理ソフトBusiness Spend Management(BSM)「Coupa」は、企業のサプライチェーン、調達・購買などに関するあらゆるビジネス支出、プロセスの管理、最適化を支援している。AIや仮想空間で物の動きなどを再現するデジタルツイン技術を用いて、デジタル上で自社サプライチェーンを再現。コストやサービスレベルの観点からサプライチェーンを最適化できる上、コストやリードタイム、在庫などの指標、社会情勢やCO2排出量など、様々な社会的・流動的要因とリスクを加味した多角的なシミュレーションを実行し、回復力の高いサプライチェーンのデザインと敏速な意思決定を可能にする。
併せて、調達・購買ソリューションは企業の調達から支払い、財務管理に至るまであらゆる支出とそのプロセスを1つのプラットフォーム上で統合・管理し、可視化・統制・改善。コストや業務効率の最適化、リスクの軽減、ガバナンスの強化などを図る。
取引先連携のデジタル化による調達購買業務の効率化支援にとどまらず、世界的な混乱やリスクに柔軟に対応できる企業のサプライチェーンレジリエンシー強化に向け、組織体制の強靭化のためのロードマップ戦略策定から、サプライヤーリスク管理規定の方針策定、サプライチェーン全体の再設計を自社内で継続的に行う体制とプロセス構築までをトータルで支援する。
(藤原秀行)