超伝道技術活用、革新的ソリューション研究開発
ANAホールディングス(HD)は11月29日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「ANA未来創造ファンド」を通じて、宇宙での超伝導技術を活用し、革新的な宇宙ソリューションを展開するニュージーランドのスタートアップZenno Astronautics(ゼノー・アストロノーツ)に出資したと発表した。
初の海外投資案件となった。具体的な金額は開示していない。
ゼノーは2017年創設。超伝導技術の最初のアプリケーションとして「超伝導磁気トルカ」を開発・販売しており、人工衛星から宇宙ステーションに至るまで、軌道上での高精度かつ拡張性の高い姿勢制御ソリューションを提供している。
併せて、超電導技術を基盤に据え、放射線シールド、ドッキングシステムなど多岐にわたる革新的なソリューションの研究開発も進めている。
ANAHDはゼノーの卓越した技術力と市場競争力、マックス・アーシャビスキーCEO(最高経営責任者)が率いるフロンティアスピリットあふれるチームを高く評価、出資を決めた。
ゼノーの超伝導技術を活用したアプリケーションは、宇宙空間におけるさまざまなサービスを提供する事業者から、広く受け入れられると期待している。
ANAグループは宇宙関連産業の商社機能を有する全日空商事を中心に、グループ全体のネットワークと知見を活かし、ゼノーの革新的なソリューションが最大限に展開されるよう支援していく考え。
(藤原秀行)