周辺の機能を集約、26年の稼働開始見込む
日本GLPが兵庫県尼崎市で開発する大規模物流施設「GLP ALFALINK(アルファリンク) 尼崎」に佐川急便が入居、宅配荷物などの大規模な中継センターを開設する方向で準備を進めていることが分かった。稼働開始は2026年を見込んでいる。
新型コロナウイルスの感染拡大に端を発したeコマースの市場拡大などで、宅配の利用が伸びているのに対応する。近く正式発表するとみられる。
「GLP ALFALINK尼崎」のイメージ。2023年に着工する予定(日本GLPプレスリリースより引用)
「GLP ALFALINK尼崎」は古河電気工業の工場跡地約16万3000㎡に物流施設2棟を建設。総延べ床面積は約37万㎡を計画しており、共用棟を含む複合施設を一体的に開発する方針。2023年11月から順次着工し、全体の完成は26年6月を見込む。総投資額は約1000億円。
佐川急便は2棟のうち、南側の棟の1~2階部分を賃借することを想定。現在、東京都江東区新砂の次世代型物流拠点「Xフロンティア」内で運営している大型の中継センター並みの規模になるとみられる。併せて、関西で展開している複数の既存中継センターを「GLP ALFALINK尼崎」内の中継センターに集約、業務の効率化と規模拡大を図る見通し。配送の効率化による温室効果ガス排出削減の効果も見込んでいる。
業務の生産性向上へ、東京の「Xフロンティア」で採用しているのと同様に、1時間当たり約10万個と高速で荷物の仕分け処理が可能な機器を採用、通常の中継センターより処理のスピードを5倍程度まで高めることを計画しているようだ。
(藤原秀行)