社会貢献団体FIFと佐川がプログラム、3年ぶり13回目
主要な企業のメンバーらで構成する社会貢献団体「フューチャーイノベーションフォーラム(FIF)」は10月29日、SGホールディングス(HD)グループが東京都江東区新砂に構えている大型物流拠点「Xフロンティア」に首都圏在住の小学5・6年生14人を招き、佐川急便と連携して宅配便の仕事を体験するプログラム「物流の最前線」を開催した。
同プログラムは2007年にスタートし、今年が13回目。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりの実施となった。社会を下支えするインフラという重要な機能を持つが普段はあまり目立たない物流の現場に触れてもらい、存在意義を体感してもらうのが狙いだ。
参加者はXフロンティアにある大型中継センターを見学。実際に佐川などSGHDグループの現場で使っている美術品輸送専用のトラックやEV(電気自動車)トラック、CNG(圧縮天然ガス)トラックなどの車両の説明を受けるとともに、一部車両に同乗し、走行を体験した。
美術品輸送専用のトラックに関する説明を聞く小学生たち
美術品輸送専用トラック
同プログラムでは、美術品輸送専用トラックの運転席を見学。担当者がデリケートな美術品を取り扱うため、振動を抑えるエアサスペンションや荷室内の空調設備を搭載していることを紹介。1台当たりの価格が通常のトラックの数倍の約2000万円と聞いて、小学生らは驚いていた。テールリフターに乗って、電動で上下する作業を体感した。
併せて、現役ドライバーが運転するCNGトラックなどに小学生全員が1人ずつ同乗。Xフロンティア構内を走るトラックの助手席で乗り心地を体験した。小学生からは、ドライバーが疲れないよう座席が座りやすくなっていることに感心する声も出ていた。
実際に使われているトラック
EVトラック
停車中のトラックで乗り心地を確かめる
現役ドライバーの横に同乗
小学生はこのほか、物流施設内で活用しているロボットの作業風景を見学したり、特殊な輸送について学習したりした。この日参加した5年生の男子は「物流は面白そうなので参加した。トラックがみんな、座席がクッションのようにふわふわしていた。疲れないよう配慮されているのがすごいと思った」と感想を語った。
みんなで記念撮影
(藤原秀行)