カミナシ、品質監査業務を効率化する「カイゼン機能」をアップデート

カミナシ、品質監査業務を効率化する「カイゼン機能」をアップデート

多拠点や複数の取引先監査を容易に

工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレス化をノーコードで実現できるソフトウエア「カミナシ」を手掛けるスタートアップのカミナシは11月11日、工場や店舗の品質監査や店舗巡回の記録をクラウド上で一元管理し、監査に関連する業務を効率化する「カイゼン機能」のアップデートを実施したと発表した。

品質監査は、提供される製品やサービスが規定要求事項(規格)に合致しているか、定められた仕様通りに製造されているかを監査するもので、規定に沿って行われていない場合は改善を促し、後日、指摘を受けた部門は改善を行った上で報告する。

監査には、第一者監査(内部監査)、第二者監査(取引先監査)、第三者監査(外部監査)の3種類があり、特に原材料の調達~製造~販売~アフターサービスの過程で様々な取引先が存在するサプライチェーンでは、ISOといった規格に準拠しているか、品質水準が供給先と一致しているかを確認する取引先監査が定期的に行われ、取引先の数だけ監査が実施されている。

監査の際、指摘点を文字で記録するだけでなく、写真なども併用して行うケースが多くあり、監査現場でのチェック後、写真をパソコンに取り込み、指摘事項と合わせてエクセルなどに転記し、シートを工場などの現場担当者へメール送付するのが一般的。しかし、事務作業は複数の店舗・工場・取引先などを監査する担当者にとって大きな負荷となっていた。

また、監査の指摘事項は工場などの現場側担当者から業務改善報告をする必要があり、その証跡としてエクセルに写真を貼り付けてメールで返送するなど、現場でも手間が煩雑なのが課題だった。

今回のアップデートでは、全体のUIや細かな使い勝手の改善に加え、指摘・改善の期限設定を追加し、進捗管理を管理画面上で完結できるよう修正。これまでのカイゼン機能では、スマートフォンやタブレットなどで写真を撮影、指摘事項をカミナシ上に記載することで、指摘事項の管理を一元化していたのに対し、さらに各指摘事項の期限管理が可能になり、監査業務の精度向上・効率化を実現できるという。

また、カミナシ上から監査報告書のダウンロードが可能になっており、カミナシ上の記録をダウンロードし、エクセルなどから1つ1つコピー&ペーストする必要がなくなり、より簡単に報告書を作成できる。


カイゼン機能の管理画面

ユースケースとしては、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格ISO22000や、ISO22000に追加要求事項を追加した食品安全マネジメントシステムの国際規格FSSC22000、GMP(医薬品の製造管理・品質管理の基準)対応などの基準に則った監査を想定している。

(藤原秀行)※いずれもカミナシ提供

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