Doog、協働運搬ロボット「サウザーライト」を発売へ

Doog、協働運搬ロボット「サウザーライト」を発売へ

自動追従と操縦のみに機能絞り導入容易、100kgまで積載可能

Doogは12月16日、倉庫や商業施設などで運搬業務用に使用されることを想定した協働運搬ロボット「サウザーライト」の国内販売を開始すると発表した。

サウザーライトは道路交通法が定める「原動機付きの歩行補助車等」に該当する設計。様々なフィールドで活用しやすい車体サイズや最高速度を実現している。荷台は長さ80cm×幅60cm、積載重量は100kgまで。

運搬業務用の自動追従ロボットとして国内で初めて確認を受けた。歩行補助車はナンバー不要・免許不要で誰でも歩道で使用することができる。歩道を横断する必要のある現場作業や、トラックの駐車場所から現場までに歩道の通行が必要な場合の運搬業務でも手軽に使用することが可能。

「作業者が誰でもロボットを使いこなせて、ロボットが人の重負荷を肩代わりする」という高い協働性を持たせ、現場の生産性向上や雇用・労働環境の改善を実現できると見込む。

作業者が先導することで交差路での視認性が良く、ロボット自身も広視野なレーザセンサで周囲の人との衝突を回避。このため、カートを手押しする従来の運用よりも安全性向上につながるとみている。

荷台の上に直接荷物を載せるほか、現場で使用している既存の作業機器を固定することで追従式の作業カートを構築できるのが特徴。操作者の後ろをスムーズかつスピーディに付いてくるため、作業と移動を繰り返す場合の効率を高めたり、2倍以上の容量を運搬したりすることができる。

軽い物は人が手押しカートに載せて運び、重量物はロボットの荷台に載せて追従させる分担によって作業負荷を下げることも可能。操縦スティックが常に手元にあり、自動追従機能と操縦機能をすぐに切り替えて操作することができる使い勝手を持たせている。

工場や倉庫などの事業者の専用空間における使用だけでなく、商業施設などサービス現場でも、清掃・ゴミ回収や館内配送などの作業を効率化できると想定している。


サウザーライトの活用シーン(Doog提供)

同社が2015年から販売している協働運搬ロボット「サウザー」は、発売当初から自動追従機能を備え、工場や倉庫を中心として多くの現場に導入されている。発売から7年間でサウザーは「カスタマイズ性に優れ、個別の現場向けソリューションを構築できる【サウザーEシリーズ】のミニ・スタンダード・ジャイアントの3機種」と「買ってそのまま使えるパッケージ製品の【サウザーベーシック】」としてラインアップを充実させてきた。

この度、さらに多くのユーザーのニーズに応えられるよう、購入しやすく手軽に使えて簡単に導入できる製品として「サウザーライト」を追加した。自動追従機能と操縦機能のみで荷物を積載して運搬するサウザーライトは同社のラインアップの中で最もシンプルな製品という。

(藤原秀行)

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