日野自動車の認証不正受け、税制面で対策強化

日野自動車の認証不正受け、税制面で対策強化

与党税制改正大綱、追加徴収割合を不足額の10%から35%に引き上げ

自民党と公明党は12月16日、今後の税制改正の方針をまとめた2023年度の与党税制改正大綱を決定した。

日野自動車の排ガスや燃費の性能に関する認証取得で長年にわたり不正を行っていた問題を受け「(取得・車検時の車両重量税を軽減する)エコカー減税等の環境性能により優遇を行う税制、措置の根幹を揺るがすもの」と指摘。税制面で再発防止を図る方針を明示した。

具体的には、不正を働いて税制優遇を受けたメーカーなどから自動車関連税を徴収する際、現行は納付不足額に10%を加算して支払うこととなっているが、今後は35%に引き上げる。併せて、収めた納付不足額などは損金に算入しないことにする。

いずれも2024年1月1日以降に適用する。

大綱はこのほか、23年4月に期限を迎えるエコカー減税について、世界的な半導体不足で納車が遅れている現状などを踏まえ、特例として23年末まで現行制度を継続。24年1月以降、エコカー減税の対象となる環境性能の基準を段階的に引き上げることを打ち出した。

EV(電気自動車)の普及を念頭に置いた、新たな車両関係の税制の枠組みを3年後に示す方針も示した。

(藤原秀行)

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