順次書面で協力企業に申し入れ、率直な意見交換図る姿勢を強調
佐川急便は12月27日、公正取引委員会が、燃料費や人件費、原材料費といったコスト上昇分の取引価格への転嫁の必要性を下請け企業などと価格交渉の場で明示的に協議せず、据え置いていることが確認された企業として、同社など13の企業・団体の名前を公表したことについて「一時金の支給等のサポートの有無や協力企業様からの申し入れの有無にかかわらず、当社の協力企業様に対する積極的な協議の場の設定が要請されていることを読み取ることができていなかった」とのコメントを発表した。
同社はこれまで「取引先CSRガイドライン」に基づき、協力企業との良好な関係の構築・維持に向け、協力企業に対する一時金の支給、「SAGAWAパートナープログラム」にのっとった協力企業のトータルサポート実施など、共存共栄に取り組んできたと強調。しかし、十分に対応しきれていなかったと釈明した。
その上で、「本件を真摯に受け止めている。本件基準の趣旨に鑑み、既に当社から積極的に協議の場を設けるべく、順次書面にて協議の申し入れを開始している」と解説。協議の場で率直な意見交換ができるよう努める姿勢をアピールした。
さらに、関連法令の最新情報を把握して社内で周知徹底するため、外部の専門家とも協議していく方針を明示した。
(藤原秀行)