日本ロジステックから楽天モバイル向け配送業務請け負ったTRAILが自己破産へ:帝国データ

日本ロジステックから楽天モバイル向け配送業務請け負ったTRAILが自己破産へ:帝国データ

弁護士に事後処理一任、負債は22年3月期時点で55億円

帝国データバンク(TDB)が1月13日公表したところによると、神奈川県相模原市を本拠とするトラック運送事業者のTRAIL(登記上の本社は東京都港区芝公園)が事業に行き詰まり、同日付で事後処理を弁護士に一任した。今後、自己破産を申請する見通し。

TDBによると、負債は2022年3月期時点で約54億9900万円だが今後変動する可能性がある。神奈川県のトラック運送事業者としては過去最大の負債額という。

TRAILは2014年設立。トラック運送のほか倉庫内作業なども手掛け、22年3月期の売上高は192億6000万円に達した。

TDBなどによると、TRAILは22年8月に民事再生法の適用を東京地裁に申請し経営破綻した日本ロジステックから、楽天モバイルの携帯電話基地局設備に関する配送業務を請け負っていた。

楽天モバイルの元従業員が日本ロジステックの役員と組んで巨額の不正請求をしていたことが明らかになったため、TRAILも信用低下のあおりを受け経営が急激に悪化、ほぼ全ての事業を停止し従業員も解雇していた。

TRAILから独立した物流事業者のIMAX(神奈川県相模原市)も同じく22年12月、自己破産を申請した。

(藤原秀行)

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