SBSHD・鎌田社長、2030年までに売上高7000億円目指す考え表明

SBSHD・鎌田社長、2030年までに売上高7000億円目指す考え表明

宅配大手値上げ「当社には追い風」

SBSホールディングス(HD)の鎌田正彦社長は2月10日に開催した2022年12月期決算説明会で、EC領域の取り扱い拡大などを通じて2030年までに連結売上高7000億円の達成を目指す方針を明らかにした。

鎌田氏は「30年までに7000億円に挑戦したい。その後は1兆円が意外に早く見えてくるのではないか」と語った。既に、中長期的に5000億円を目指す意向を示していた。

成長持続のための戦略の一環として、2030年にEC物流関連売上高を現状の約200億円規模から1000億円上積みする計画を打ち出していることに関連し、24年以降にトータルで20数万坪のEC対応拠点を整備していく意向をあらためて明言。

「既に開発用地は購入している。まだどこにできるかは分からないが、仕事の状況に応じて決定していく」と説明した。


鎌田氏(2022年撮影)

宅配大手のヤマト運輸と佐川急便が相次ぎ値上げを表明したことに対しては「当社も若干、値上げをお願いしているが大手他社ほどの値上げにはならないと思っている」と解説。「(大手の値上げで)SBSに業務をやってくれないかという話が結構来ている。当社にとっては追い風ではないかと思っている」と語り、BtoBやBtoCの宅配需要獲得の好機と前向きに捉えていることを明らかにした。

物流施設の新規開発が相次ぎ、供給過多になっているとの見方が物流業界などで出ていることに対しては「飽和状態にあると思う。建築費が非常に上がっているので、今から建築していくと賃料も上がっていく。われわれはもともと安い土地を持っているので、建築費が上昇してもリーズナブルな賃料に設定にできるが、高い土地を取得しているところは厳しいのではないか。建築費が上がり過ぎている」との見方を明かした。

(藤原秀行)

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