優良案件の継続を実現、「2024年問題」対応後押し
人材関連サービスのVisionalグループ傘下でM&Aのマッチングサイト「M&Aサクシード」を手掛けるM&A サクシードは2月22日、新たに後継者不足などで事業を譲りたい経営者のための「承継公募」を実施すると発表した。
大型長距離輸送を展開しているフジトランスポート(奈良市)が、物流業界の「2024年問題」や燃料費高騰、後継者問題などに悩む物流企業(大型中長距離輸送の運送会社・トラック整備工場・大型トラックが入るガソリンスタンド)を全国から募集。有望な企業はM&Aを検討する。
公募期間は同日から5月22日まで。事業を譲りたい企業は、匿名で応募することが可能。
M&Aサクシードはトラックドライバー不足など厳しい経営環境が続く物流業界で、企業承継の機会を提供することで有望な事業が続いていくよう後押ししていきたい考え。
フジトランスポートはグループ全体で全国に118カ所の拠点、2450台のトラックを展開。従業員数は約2900人に上る。これまでにも、M&Aサクシードを通じて5件のM&Aを実施してきた。
「事業譲渡を検討する経営者は周囲に相談がしにくい」「課題が顕在化しないまま廃業に至りやすい」との課題があるのと踏まえ、フジトランスポートは「承継公募」の仕組みを活用し、より確実に有望な案件を掘り起こしていくことを目指す。
フジトランスポートの車両
■フジトランスポート「承継公募」概要
・募集期間:2023年2月22日~5月22日
・応募方法:「M&A サクシード」サイト内公募ページより応募
・募集内容:大型トラック(積載重量10t以上)を保有する中長距離の運送会社、トラック整備工場、大型トラックが入るガソリンスタンドを募集(沖縄県を除く全国)
・利用料金:譲渡希望企業は登録から成約前までの費用は無料(完全成果報酬制)
(藤原秀行)※いずれもM&Aサクシード提供