国内初採用、取扱量増加にも対応可能と期待
ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは2月21日、茨城県つくば市で同日竣工した、同社としては延床面積や商品保管数などの設備能力で最大規模の物流拠点「ZOZOBASEつくば3」の内部を公開した。
プロロジスが開発した物流施設「プロロジスパークつくば2」に入居、今年8月に稼働を始め、本格稼働は同11月を見込んでいる。
この中で、初の試みとして導入した豊田自動織機傘下のオランダ・Vanderlande(ファンダランデ)製の吊り下げ式高速仕分けシステム「Pocket Sorter(ポケットソーター)」をお披露目した。
国内の物流拠点で採用したのはZOZOが初めて。同社は商品仕分けの省人化を図る方針をあらためて説明した。
ポケットソーターはレールに吊り下げたポケットに商品を投入すると、自動的に商品を出荷順に仕分けするのが特徴。天井空間を利用するため、床面を他の作業に有効活用できるようになるなど空間利用効率を高められるのが強み。
ZOZOは新拠点で大量のアパレルアイテムを扱うため、多くのポケットを使える同システムを取り入れることでより多くの注文に対応できるようになると想定。ポケットソーターを最大限活用することで、今後見込まれるECの取り扱い増加も乗り切ることができると期待している。
ZOZOは新拠点でこのほか、既に別の拠点でも活用している中国製のソーティングロボット「t-sort」を取り入れることなどを決めている。全体で3割の省人化を目標に掲げている。物流施設全体の投資額は約100億円。
機械化と併せて、働きやすい環境を整備するため、デニムや格子柄のデザインをコンセプトにした休憩室を設けるなどの工夫を凝らしている。
(藤原秀行)