空飛ぶクルマ離着陸設備「Vertiport」開発のSKYSCAPE、韓国のeVTOL大手PLANAと国際路線就航目指しMOU締結

空飛ぶクルマ離着陸設備「Vertiport」開発のSKYSCAPE、韓国のeVTOL大手PLANAと国際路線就航目指しMOU締結

アジア太平洋で初、日韓間で実現目指す

「空飛ぶクルマ」の離着陸設備「Vertiport(ヴァーティポート)」の開発を手掛けるSKYSCAPE(スカイスケープ、大阪府堺市)は3月6日、韓国でハイブリットeVTOL(電動垂直離着陸機)の機体製造を担うPLANA(プラナ)とMOU(Memorandum of Understanding、了解覚書)を締結したと発表した。

アジア太平洋地域で初となる日本〜韓国間の空飛ぶクルマによる国際路線の就航を目指す。

今後両者はeVTOLでの国際路線開発に必要な運営基盤やインフラの整備を共同で進めるとともに、アジア太平洋地域全体での次世代エアモビリティ産業の発展に向けた協業を図る予定。

PLANAは韓国でも有数のハイブリッドeVTOL企業。現在開発を進める機体は業界でも類を見ない500kmの航続距離を実現できるとみており、機体が実用化できれば、これまで他社のeVTOL機では就航が難しかったルートや、より遠い場所へのアクセスが可能になると見込む。

スカイスケープが開発を進める独自のインフラ「Vertiport」は様々なユースケースに対応し、単にeVTOLを安全に運用するだけでなく、1つのポートから災害ドローンや点検システムなど、空飛ぶクルマ以外の次世代エアモビリティシステムの運用も行えるのが特徴。

乗客輸送と機体の維持管理以外の様々なユースケースに対応できるシステムを備え、ポートオーナーの収益性を確保しながら地域コミュニティのインフラ基盤強化にも貢献できる施設開発を目指している。

PLANAの機体が数年後にデビューを控えている中、両社の協業の第一歩として日本・韓国から様々なステークホルダーを招いてのConcept of Operations(業務構想文書:両国間の運行や対象地域のコミュニティへの影響などを詳細に記した仕様書)の作成を予定している。

(藤原秀行)※写真はSKYSCAPE提供

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