東京湾アクアラインの渋滞緩和へ変動料金制を試験導入

東京湾アクアラインの渋滞緩和へ変動料金制を試験導入

7月から24年3月末まで、土日・祝日午後は一部で1.5倍に引き上げ

国土交通省と千葉県などは6月20日、川崎市と千葉県木更津市を結んでいる東京湾アクアラインの渋滞緩和策を話し合う「東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会」の初会合を千葉県庁で開催した。

検討会は事務局が提示した渋滞緩和のための新たな料金制度を了承した。

新制度は、東京湾アクアラインで現在、国と千葉県の助成でETC搭載の普通車の料金を一律800円に設定しているのに対し、午後8時から午前零時までの間は600円に割り引く一方、混雑が頻発している川崎市方面(上り線)に限り、土日・祝日の午後1~8時は通常時の1.5倍の1200円に引き上げることを盛り込んでいる。

同日の検討会で事務局が示した資料によれば、22年度の1日当たり渋滞発生回数は、川崎市方面(上り線)で休日が平日の約3倍、木更津市方面(下り線)で約6倍に達しており、休日の混雑が顕著となっている。時間帯によって料金を変動させることで、安い料金時間帯の通行を促すのが狙い。午前零時から午後1時は800円を維持する。

新制度は7月22日から2024年3月31日まで試験的に導入した上で、国交省や県、高速道路会社などが効果と課題を検証。24年度以降、本格的に導入するかどうかを判断する。

高速道路の変動料金制は2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせて、首都圏で混雑緩和のために実施した。

(藤原秀行)

政策カテゴリの最新記事