太平洋上で25頭放流、保護活動を支援
商船三井は7月14日、名古屋港水族館が行うアカウミガメの回遊経路調査に、自動車船「GALAXY ACE(ギャラクシー エース)」が海上輸送で協力したと発表した。
(商船三井提供)
6月27日に名古屋港金城ふ頭でアカウミガメ25頭を同船に積み込み、太平洋上で現地時間7月11日、乗船した水族館関係者2人が放流した。
調査は北太平洋中部の東端にいるアカウミガメが、海面が暖かくなるエルニーニョの年にはカリフォルニア沖に到達するという太平洋の熱回廊仮説を検証するため、名古屋港水族館が国内外の研究機関と共同で実施。アカウミガメに取り付けた送信機が発信する位置情報を収集して回遊経路を探り、絶滅の危機に瀕しているアカウミガメの生態を解明することで、保護活動につなげられると期待している。
放流したアカウミガメは全頭が約2歳で甲長30~40cm、体重約8kgと比較的サイズが大きく、ふ化直後のカメと異なり外敵から襲われる可能性は低いという。
調査期間は今年7月から5年間。
(藤原秀行)