業務時間3割削減、25年度から全国展開目指す
大和ハウス工業とNTTコミュニケーションズは7月27日、大和ハウスが開発した「DPL」ブランドのマルチテナント型物流施設で、ドローンやAIなどの先進技術を活用した無人点検管理の実現に向け、8月1日に協業を開始すると発表した。
点検管理業務の人手不足を受け、作業効率化と利便性向上を図る。開発した管理手法は2025年度から全国のDPL物流施設に展開する計画。
NTTコミュニケーションズが販売するドローン「Skydio 2+」を遠隔操縦したり、自動巡回を実現するソリューション「Skydio Dock and Remote Ops.」を使ったりして取得した物流施設内の画像データを「Smart Data Platform for City」へアップロード。AIが画像解析することで、設備の損傷や不審物などの異常を検知することを想定している。
異常があれば建物管理者・警備員に異常箇所と検知内容を発信するとともに、自動で報告書を作成する計画。
両社は本ソリューションを導入することで、DPL物流施設の点検業務に要する時間を約3割短縮できるほか、設備が損傷した場合でも建物管理者・警備員による迅速な対応を実現できると見込む。
開発するソリューションのイメージ(いずれも大和ハウス工業提供)
両社はこのほか、建物内で取得した画像データ、DPL物流施設を利用するテナント企業の車両運行データ、気象情報などさまざまなデータを取得し「SDPF for City」に集約することで、データ活用によるDPL物流施設の省力化や効率化を推進したり、非常時にドローンで従業員を避難誘導したりすることも検討する予定。
(藤原秀行)