保管・入出庫自動化、移動式ラックも採用
川崎汽船は7月27日、タイのグループ会社BANGKOK COLD STORAGE SERVICE(バンコク・コールド・ストレージ・サービス、BCS)が8月1日、バンコク近郊バンナー地区で新倉庫の営業を開始すると発表した。
新倉庫は、タイの一大消費地・バンコク市街地から30kmに立地。冷凍冷蔵が必要な食品・医薬品、日用品などの保管・配送拠点としての機能を発揮する。
新しい保管設備として冷凍庫内に最新型のASRS(Automated storage and retrieval system)を採用し、保管・入出庫作業を自動化した。同じくチルド庫、定温庫には移動式ラックを取り入れ、搬出入作業の高速化を実現する。
倉庫内には食品の加工が可能なプロセスルームを2カ所設置し、顧客先の多様なニーズに対応できるようにしている。
BCSは既存倉庫で国際認証のISO9001、ISO14001、ISO45001、HACCP&GHPを取得しており、新倉庫でも近日中に取得できる見通し。
新倉庫は「超省エネルギー」を基本理念として設計・施工した。建屋には外壁防熱を含む二重防熱パネルを施し、冷凍システムには自然冷媒のアンモニア、CO2を使用する省エネルギー型二次ループ方式を採用、CO2のみ庫内を循環する。
屋根上には600Kwhのソーラーパネルを設置し、日中の消費電力量を従来の冷蔵倉庫と比較して約60%抑制する計画を立てている。
【新倉庫概要】
名称 | BANGKOK COLD STORAGE SERVICE,LTD. No.3 COLD STORAGE |
所在地 | 199/9 MOO 9 TAMBON BANGCHALONG AMPHUR BANGPLEE SAMUTPRAKARN 10540. |
サービス開始時期 | 2023年8月1日 |
主要事業内容 | 冷凍・冷蔵貨物保管、流通加工、食品加工、梱包、国内冷蔵配送等 |
総床面積 | 7,000㎡ |
保管庫温度帯 | 冷凍 マイナス25℃ チルド 0~15℃ 定温 プラス25℃ |
新倉庫の外観
ASRS
移動式ラック
【タイの倉庫概要】
BCS 冷凍冷蔵倉庫
エリア | 土地面積(㎡) | 延床面積(㎡) | |
第一倉庫 | バンコク近郊(バンナーエリア) | 6,744 | 4,300 |
第二倉庫 | バンコク近郊(バンナーエリア) | 12,331 | 6,300 |
第三倉庫(23年8月開業予定新倉庫) | バンコク近郊(バンナーエリア) | 17,741 | 7,000 |
冷凍冷蔵倉庫合計 | 36,816 | 17,600 |
KCST 一般ドライ倉庫
エリア | 土地面積(㎡) | 延床面積(㎡) | |
第一倉庫 | バンコク近郊(バンナーエリア) | 28,817 | 8,900 |
第三倉庫 | アマタ、チョンブリ工業団地内 | 49,767 | 21,907 |
第四倉庫(コンテナデポ併設6,000TEU) | レムチャバンエリア | 92,000 | 16,600 |
第五倉庫(23年4月開業) | バンコク近郊(バンナーエリア) | 19,317 | 10,638 |
一般倉庫合計 | 189,901 | 58,045 |
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用