「脱フロン」の動き確実に
C&Fロジホールディングス(HD)傘下で低温物流を手掛けるヒューテックノオリンは7月27日、今後自社で新設する冷凍冷蔵庫に関し、冷却に使用する機器の冷媒を全て環境負荷がフロン類より低い自然冷媒にする方針を発表した。
(プレスリリースより引用)
C&FCロジHDは事業の継続性向上のための「サステナビリティ方針」で、「持続可能な物流事業の実現に向け『事業を通じた社会課題解決』に取り組み、国際社会で合意された『持続可能な開発目標(SDGs)』の達成に貢献する」ことを明記。そのため、重要取組課題(マテリアリティ)の1つに「地球環境にやさしい物流基盤の構築」を据えている。
ヒューテックノオリンは倉庫内を常に冷凍環境下に設定するため、冷凍冷蔵機器の冷媒としてフロン類を使用。改正フロン排出抑制法に基づいた点検、報告など管理の適正化に努めている。
特定フロンはオゾン層に、代替フロンは地球温暖化にそれぞれ悪影響を与えるため、モントリオール議定書で2020年に特定フロンは先進国で廃止、同議定書ギガリ改正で代替フロンも2036年までの削減スケジュールを設定した。
国際的な潮流を踏まえ、ヒューテックノオリンは06年に初めてノンフロンの自然冷媒を導入、脱フロンの取り組みを本格化させた。
ここ数年でも、2021年に蓮田センター(埼玉県蓮田市)、22年に中部支店第三期増設棟(愛知県小牧市)、今年3月には東北支店第二センター増築棟(仙台市)にそれぞれ自然冷媒による冷凍冷蔵機器を設置した。脱フロンの動きを確実にするため、自然冷媒転換の方針を決めた。
今年3月末時点で、同社の主要な冷凍冷蔵庫の冷媒の容積比率で、自然冷媒を採用しているのは約42%という。
(藤原秀行)