演算工房のクラウドサービス「enCommerce」で建設現場と材料メーカーの連携強化

演算工房のクラウドサービス「enCommerce」で建設現場と材料メーカーの連携強化

手配予測で業務効率化を実現

建設現場で用いる測量機器の制御・集約データ管理用ソフトウェア開発を手掛ける演算工房(京都市)は8月1日、トンネル工事向け材料受発注システム「enCommerce(エンコマース)」の販売を同日、開始したと発表した。

enCommerceはトンネル工事の施工に伴う使用材料などの受発注をクラウド上で行い、管理できるシステム。従来、トンネル工事の受発注は電話やファクスで行っていた。enCommerceを使用することで受発注・在庫などの情報を現場と材料メーカーで共有し、一元的に管理することが可能になる。

また、”支保パターンに応じた材料情報” や “施工実績に基づいた進行情報” などのデータを使って、トンネル工事で使用する材料の搬入時期を予測できる。この予測に必要なデータはトンネル施工情報管理システム「CyberNATM」から得られる。

enCommerceは「受発注情報の明確化」「業務効率の向上」を目的に掲げており、最終的には「自動発注機能」を実装し、職員業務の30%低減を目指す考え。

現場側では在庫の把握やロス率の管理ができるようになるため、材料メーカーは材料の準備や配車の手配がスムーズになると見込んでおり、建設業界全体のDX推進につながると想定している。

今後は、山岳トンネルだけでなくシールドトンネルにも本技術の活用を計画しているほか、トンネル工事が今後最盛期になると見込まれるシンガポール、ジャカルタ、マニラといった東南アジア諸国に展開できる仕組みを視野に入れている。


enCommerceシステムイメージ


enCommerceメイン画面


材料搬入工程画面


実績工程/予測工程画面

(藤原秀行)※いずれも演算工房提供

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