自転車の交通ルール違反に「反則金」導入を検討へ

自転車の交通ルール違反に「反則金」導入を検討へ

警察庁が有識者会議設置、年内めどに提言

警察庁は8月3日、交通ルールを守らない自転車の運転者を対象とした反則金制度の導入を検討する方針を発表した。

有識者会議を設置し、8月30日に初会合を開いて議論を開始、4回程度開催して提言をまとめる。その上で、早ければ2024年の年明けに開会する通常国会に、道路交通法の改正案を提出することなどを念頭に置いている。

反則金制度は1967年から自動車やバイクで運営されている。飲酒運転などの悪質で重大な違反を除き、軽い違反の場合は警察が違反者に「交通反則切符(青切符)」を渡し、違反者は期限内に反則金を払えば刑事処分を免れることができる。

自転車に関しては、悪質な違反の場合は刑事処分を科す対象となる「交通切符(赤切符)」を交付、取り締まっているが反則金は対象外だった。

しかし、赤切符の事案であっても実際に起訴まで至るケースは少なく、違反の抑止力として限界があった。自転車による交通事故が後を絶たず、一時停止をしないなどルールを守らない運転が目立つことを受け、方針を転換することにした。

有識者会議は年内にも提言をまとめる見通し。警察庁はその内容を踏まえて法改正するかどうかなどを最終判断する。

(藤原秀行)

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