「置き配、住宅のプロパティマネジメント向上に寄与」

「置き配、住宅のプロパティマネジメント向上に寄与」

ライナフが管理会社対象調査結果で指摘、6割は「今後も導入推進したい」

不動産業務のデジタル化支援を手掛けるライナフは8月10日、「置き配」を導入済みの住宅管理会社を対象に、「置き配に関するアンケート調査」の結果を取りまとめた。

回答者の2割近くが「リーシング強化につながった」と答えるなど、物件のプロパティマネジメント(PM)向上に寄与したと指摘。併せて、約6割が今後も置き配サービス導入を推進していきたいと回答しており、現状では置き配を好意的に受け止めている向きが多いことが浮き彫りとなった。導入後のトラブルは9割がなかったと説明し

期間は今年6月13~30日に実施し、住宅管理会社133社から回答を得た。

①「置き配サービス導入」の効果について
「リーシング強化につながった」が最も多く、「宅配ボックス関連のトラブルが減少」などの答えも見られた。

②管理会社の「置き配サービス」推進について
約6割が置き配サービスを今後も「推進していきたい」と回答。「導入したくない」はゼロだった。

「様子見」と答えた企業に対して「置き配を推進する条件」を調査したところ、「自社または同エリアの入居者利用率や満足度の確認ができたら」が7割を占めた。

③「置き配サービス」導入の目的について(複数回答可)
「入居者利便性が高まるから」が9割、「導入が無料だったから」が約5割、「入居募集強化のため」「宅配ボックスの不足やトラブル改善のため」が4割となった。

9割が「宅配ボックスに関するトラブル」解消したい

④「置き配サービス」導入後のトラブルについて(回答77社)
導入後にトラブルが発生したかについては「いいえ」が9割に到達。「はい」の回答者に発生原因を尋ねると、半数が「機器のトラブル」と答えた。ライナフは、置き配サービス利用から生じるトラブルやクレームは少ないとみている。

⑤「宅配ボックス」に関するトラブル・クレームについて(回答77社)
「宅配ボックスに関するトラブルやクレームを改善したいか」について95%と圧倒的多数が減らしたいとの考えを表明した。

⑥宅配ボックストラブルの内容について
トラブル・クレームの発生原因は「一部入居者による占有」、「誤配送」「詰め込みなど不適切な使用」の順に多かった。その際、8割の管理会社が現地で対応していること分かった。

利用者全員が「再配達減った」

⑦置き配サービス利用者へのアンケートについて
実際に置き配を利用している入居者にアンケートを取ったところ(今年4月に実施、77人が回答)、「ほとんどなくなった」が5割に上ったほか、残りも「半分以下になった」「少し減った」と回答。「いいえ」はなかった。

併せて、「次に住む物件も置き配対応が良いか」を聞いた結果、8割が「良い」と回答した。


ライナフが展開する「スマート置き配」の概要(いずれもライナフ提供)

(藤原秀行)

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