バイタルデータを活用、交通事故抑制図る
健康関連サービスを手掛けるメディロムと商用EV（電気自動車）メーカーのHW ELECTROは8月17日、メディロム子会社のMEDIROM MOTHER Labs（マザーラボ）とHW ELECTROがドライバーの安全運転支援に関する事業提携で基本合意書を締結したと発表した。
マザーラボが開発する、充電不要で健康状態を把握する独自機器のスマートトラッカー「MOTHER Bracelet（マザーブレスレット）」で取得するバイタルデータと、HW ELECTROが展開している車両のコネクテッドサービス「HW ELECTRO Platform Service」を連携させ、ドライバーの緊急時に車を自動運転に切り替え、事故を防ぐ「半自動運転」技術の実用化を目指す。
HW ELECTROは多用途小型電気商用車「ELEMO（エレモ）シリーズ」を開発すると同時に、車両とインターネットをつなぎ、災害支援や配送領域の最適化をはじめとした利便性の高いDX環境の提供を目的とした独自のコネクテッドサービス基盤「HW ELECTRO Platform Service」を今春リリースした。
車両とダイレクトに連携するプラットフォームがあることでマザーラボの開発した「MOTHER」で取得したバイタルデータと容易に連携させられるため、より安全で快適なドライバーの運転環境を提供できると考え、提携に踏み切った。データを生かした半自動運転のシステム共同開発を通じ、交通事故抑制など社会問題解決への貢献を図る。
運転中のドライバーのバイタルデータに異変を検知した際に自動運転に切り替わり、周囲の車両にアラートを発信しながら自動で路肩に安全に停車するシステムを提供することで、事故を大幅に減らせると見込む。
まず、「MOTHER」のデータを自動で取得する「MOTHER Gateway（マザーゲートウェイ）」を、HW ELECTROの「ELEMO」へ搭載し、運転者の走行中のバイタルデータが可視化できる状態を目指す。
「MOTHER」が計測したバイタルデータはHW ELECTROが開発する「HW ELECTRO Platform Service」上で表示し、事業者側が運行データとともにリアルタイムでバイタルデータを確認できる環境を実現したい考え。
「MOTHER Bracelet」
（上画像：手前「ELEMO」 後方「ELEMO-K」、下画像「ELEMO-L」）
（藤原秀行）※いずれもメディロムとHW ELECTRO提供
