水平式パレット流動棚や無人搬送フォークリフトを活用
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)は9月6日、傘下のマルエツとカスミの共同物流センター「U.S.M.H 八千代グロサリーセンター」を千葉県八千代市で開設したと発表した。
同市でプロロジスが開発した物流施設「プロロジスパーク八千代1」に入居。3階の6170坪を賃借している。9月7日にマルエツ向け、9月21日にカスミ向けの商品供給を開始する。
センターが入るプロロジスの物流施設
共同配送体制を構築するとともに、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」をにらんで車両の効率活用を図る。また、自動化・省人省力化に寄与する最新設備やマテハン機器を多数導入し、実店舗向けリテールDCのオートメーション化に挑戦。構内作業、店舗配送業務、店舗オペレーションの最適化を進めたい考え。
IoT技術も活かしながら業務プロセスを可視化し、さまざまな物流情報を分析、物流DXの取り組みを推進する。
「U.S.M.H 八千代グロサリーセンター」概要
名称 | U.S.M.H 八千代グロサリーセンター |
所在地 | 千葉県八千代市保品1809番地1号「プロロジスパーク八千代1」3階賃借面積 6,170坪 |
センター運営 | 国分首都圏株式会社 |
取扱商品(在庫対応) | 加工食品、菓子、飲料、酒中心に 8,500SKUを予定 |
取扱商品(通過型) | お米、日用品、衣料品、事務消耗品等 |
稼働日 | 2023年9月7日マルエツ、9月21日カスミ |
稼働時間 | 24時間 |
カバー店舗数 | 74店舗(マルエツ36店、カスミ38店)※2023年9月時点 |
納品された商品は、水平式パレット流動棚「ニューマ・スルー」(写真左)で自動搬送ののち、無人搬送フォークリフト(写真右)によりデパレステーションの指定番地に格納する。
AGFはレーザー誘導と人感センサーにより、人や物にぶつからず構内を自在に移動できるため、効率的な作業が可能になる。
AGFで自動搬送された商品は、デパレタイズロボット(写真)で自動ピッキングする。デパレタイズロボットはビジョンカメラにより商品を自動認識する機能を備え、コンベアーでピースソーターエリアおよびケース出荷エリアへ自動搬送する。
デパレタイズロボットでピッキングされた商品は、ケース出荷品と小分け出荷品、別々のルートで搬送。ケース出荷品はコンベアーで搬送し、自動ラベル貼付後、各シュートへ届けられる。
一方、ピースソーター(仕分けシステム、写真)エリアに搬送された商品は、リテールの物流施設では珍しく、クロスベルトソーター(大型手荷物用仕分けシステム)で仕分けを行い、カテゴリー別に分類した状態でオリコンに入り、自動倉庫に一時格納。出荷指示に基づき、オリコン段積み機からカートラックに自動積み付けを行い、AGV(無人搬送機器)で出荷エリアまで自動搬送する。
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用