エネルギー・インフラなどの基幹事業と連携視野に
上組は9月22日、日本産業パートナーズ(JIP)とグループ会社が管理・運営する投資ファンド「TB投資事業有限責任組合」に有限責任組合員として9月21日付で100億円を出資したと発表した。
同ファンドは他の日本企業らと連携して東芝の買収に乗り出しており、TOB(株式公開買い付け)が成立、買収が確定した。上組は「本組合から東芝に対する公開買い付けが成立したとの通知を受け、実施した」と説明している。
上組グループは現行の中期経営計画で、投資計画に「戦略的投資枠」を設けるなど、効率的かつ積極的な資金活用を通じた資本政策の転換を進めている。
本出資の検討に際し、まずJIPの管理運営能力とファンドパフォーマンスを高く評価し、その上で東芝の経営改善計画と企業価値向上策の実行性についても高く評価したという。
上組は、東芝が得意とするエネルギー・インフラなどの基幹事業は自らの事業との親和性が高く、上組の強みを活かしつつ、基幹事業の強化や戦略投資の実行など、中計の推進力を高める可能性があると判断した。
上組は「今回の出資は(東芝との)協業などの可能性を期待する立場にとどまり、経営参画を目的としたものではない」と強調している。
出資先の概要
名称 | TB投資事業有限責任組合 | |
所在地 | 東京都千代田区丸の内2丁目1番1号 | |
組成目的 | TBJHを通じた本公開買付による東芝の普通株式の取得を含む東芝の非公開化ならびに東芝およびそのグループ会社の企業価値向上を目的とする一連の取引の実行 | |
無限責任組合員の概要 | 名称 | TBGP株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区丸の内2丁目1番1号 | |
代表者 | 代表取締役 稲垣 伸一 | |
事業内容 | 投資ファンドの管理・運営等 |
(藤原秀行)