「事態解決へ最善の対処」表明、他のグループ各社は営業継続と強調
幹線輸送準大手、西部運輸グループは4月10日、関東西部運輸(千葉県野田市)が国土交通省関東運輸局から今月22日付で一般貨物自動車運送事業の許可を取り消す行政処分を受けることが決定したのを受け、ホームページ上で「関係各位の皆さまには大変なるご迷惑、ご心配をお掛けして誠に申し訳なく、おわび申し上げる」と謝罪した。
同社が処分決定後、公式にコメントしたのは初めて。今後の対応については「事態の解決に向けて最善の対処を致し、信用、信頼の回復に努める所存」と説明した。
併せて、関東西部運輸以外のグループ各社については、通常通り営業を継続すると強調した。
関東運輸局は2018年7月、所属するドライバーの1カ月当たり労働時間が改善基準告示の限度を大幅に超えていたことなどを問題視し、関東西部運輸の本社営業所を行政処分した際、改善状況の報告を命令。しかし、改善が認められなかったとして今年1月に本社営業所の監査に踏み切った。
その結果、改善基準告示や点呼実施の義務などの法令に違反している事案が5件判明したため、累積違反点数が81点を超え、最も重い処分となる「許可の取り消し」に該当した。取り消し後、同社は2年間、事業許可の再取得ができなくなる。
(藤原秀行)