インフラのメンテナンス促進図る
石油・ガス製品の販売などを手掛ける伊藤忠エネクスと、道路の舗装材料の製造・販売などを担うニチレキは10月16日、資本・業務提携すると発表した。両社がそれぞれ、相手に対して10億円分を出資する。
伊藤忠エネクスはニチレキに産業資材のアスファルトを供給しており、両社は提携で道路舗装材料などの製品を共同輸送することを検討する。
伊藤忠エネクスは全国に10カ所の貯蔵基地と3隻の内・外航船を構え、減少する国内アスファルト生産をカバーするため、輸入調達による安定供給に努めている。
ニチレキは全国に65カ所の拠点を展開し、培ってきた研究開発力や調査技術力を生かし、中期経営計画に基づいてCO2削減・長寿命・リサイクル・安全といった性能・機能を有する環境に優しいアスファルト関連製品・工法を提供。老朽化が進む道路インフラのメンテナンス事業に注力している。
両社がタッグを組み、アスファルトやアスファルト関連製品の安定・安全な供給体制の構築を図る。双方の強みが生かせる地域で、持続可能なアスファルト供給体制の整備検討を共同で推進。カーボンニュートラル社会構築に向け、両社で環境負荷低減のための取り組みも進める。
業務提携の内容
① ネットワークの活用による物流の合理化
・双方の強みが生かせる地域での輸送網の共有および輸送の共同化による物流合理化を実行
・最適な輸送体制構築による顧客および事業領域の拡大を推進
② 研究開発と新技術の活用
・次世代燃料および再生可能エネルギーを利用したエネルギーサービス等の活用による環境負荷低減型の生産・物流・施工体制の整備
・環境負荷低減型舗装用材料の新規開発および素材調達
資本提携の概要
引受株式数 | 497,000株 |
引受価額の総額 | 998,473,000円 |
(藤原秀行)