MonotaRO・田村次期社長、SCMなどの経験生かし「4~5年で売上高を2倍の5000億円」目指す

MonotaRO・田村次期社長、SCMなどの経験生かし「4~5年で売上高を2倍の5000億円」目指す

工具などEC以外の新規事業開発に意欲

工具など間接資材のEC大手MonotaRO(モノタロウ)の次期社長に昇進することが決まった田村咲耶常務執行役は11月22日、大阪市内で記者会見した。

田村氏は「今までは関節資材の調達ネットワークを変革する立場だったが、多くのお客様にご利用いただいている中で、次の成長ステージに来ていると考えている。成功体験にとらわれず、新たな成長に社内が一丸となって取り組んでいくことが今後の課題であり、大きな挑戦だ」との決意を表明。

大規模な物流拠点「猪名川ディストリビューションセンター(DC)」(兵庫県猪名川町)の立ち上げといったSCM(サプライチェーンマネジメント)など多様な経験を重ねてきたことを生かし、連結売上高を4~5年で現状から約2倍の5000億円まで伸ばしていきたいとの考えを明らかにした。

また、今後の成長持続に向け、取り扱う商品のラインアップ拡充や欠品率の改善などECのサービスレベル向上を図るとともに、EC以外の新規事業開発にも積極的に挑んでいく姿勢をアピールした。


会見する田村氏(MonotaROオンライン中継画面をキャプチャー)

「市場は10兆円以上、シェア拡大の余地大」

田村氏は「創業者の瀬戸(欣哉会長)が資材調達のネットワークを変革するという理念の下、インターネットを活用したビジネスモデルを立ち上げた。鈴木(雅哉現社長)がデータや(高性能の)物流センターなど新たな技術を積極的に取り入れてきた。その結果、顧客基盤が拡大し、今は880万を超える口座にまで拡大した」と説明。

「それを引き継ぐ私は、この顧客基盤を生かし、お客様にモノタロウの活用範囲をもっと広げていただけるよう利便性を追求していく。お互いが敬意を持って様々な部署の人が、手を取り合い達成しようとする当社の企業文化が素晴らしいと思っている」と述べた。

「間接資材の市場は10兆円以上と言われており、当社のシェアはまだ数%。拡大の余地は非常に大きい」との見解を述べた上で、「5000億円は現社長が作ってくれた礎のモデルを磨いていけば達成できる部分。それ以上の部分を私が作っていかないとバトンを引き継ぐ意味がない」と目標達成に自信をのぞかせた。

さらに、「それぞれのお客様がどういった商品や提案、配送サービスを求めていらっしゃるのか、そういったところのカスタマイズや、ターゲットとするお客様へのサービスの作り込みというところはまだまだ課題だと思っているし、今後の利便性を追求していく上でのキーになる」と指摘した。

以前に課題との認識を明らかにしていた欠品率改善に関しては、自社倉庫に商品の在庫が不足している場合にサプライヤーの倉庫から顧客向けに直接出荷できるシステムの導入を進めていることにあらためて言及。「今はかなりコントロールができている状態と認識している」と話した。

新規事業に関しては「これまで当社はプロキュアメント(調達)の分野へ非常に注力してきたが、お客様からその前工程や全体のプロセスの中でもっと便利にならないかというようなお声もいただいている。今までやってきた分野を超えた、新たな利便性を追求するような新規事業にも挑戦していきたい」とのイメージを示した。

会見に同席した鈴木社長は「引き続き次の10年間においても一層成長していくためのリーダーシップを発揮し、従業員の皆さんとともにこれからも社会、世界において、必要とされるサービスを実現していくことを期待しているし、必ず実現してくれると信じている」と次期社長にエールを送った。

また、米国や英国、韓国など6カ国で事業展開していることに触れ、「それぞれの国で学んだこと、発見できたことを互いに共有し合いながら、その国のベストプラクティスを積み上げていきたい」と規模拡大への意気込みを表した。

(藤原秀行)

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