日本パレット協会、2024年問題対応で荷主など向け相談窓口開設

日本パレット協会、2024年問題対応で荷主など向け相談窓口開設

加納会長「混迷は4、5年続くがレンタル普及し落ち着く」と展望

日本パレット協会の加納尚美会長(日本パレットレンタル=JPR=会長)は11月10日、東京都内で開催した理事会後の記者会見で、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」への対応として、荷主企業などからの相談を受け付ける窓口を同日付で、同協会のホームページ上に開設したと発表した。

加納会長は、主にパレットを使った物流業務の効率化・迅速化を図るため、相談のあった荷主企業や業界団体などに対し、課題解決を検討する会議への参加や講演会への講師派遣などを提案することを想定していると説明。案件の内容によっては他の物流関係の業界団体などと連携して取り組む意向を示した。

政府が6月に打ち出した、2024年問題への対応に関する政策パッケージの中で、関連する業界団体に自主行動計画を策定するよう求めている点を重視。各団体を支援していくことに意欲を見せた。


会見する加納会長

加納会長は2024年問題について「来年4月を迎えて混乱が始まるとは思う。現時点で会員企業に対して新たなパレットの発注が増えているわけでもなく、まだまだ企業によって温度差がある」との見方を明らかにした。

その上で「政府は相当真剣に動いており、恐らく必ず数年内には(混乱回避のための対策が)法制化されるだろう。政府がパレット輸送を推進するため補助金の交付も検討しているようであり、ぜひ(パレット化を)後押ししていただきたい。当協会も国交省に後押しを要請しているところだ。パレット輸送を進めなければ何も始まらないと思う」と語った。

さらに、「恐らく混迷期は4、5年続くと思うが、個人的考えだが35年ごろまでには落ち着き、レンタルパレットが普及してくるのではないか」とパレット化の加速に期待をのぞかせた。

(藤原秀行)

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