大和ハウス、半導体業界など意識し110億円で熊本・益城町で工業団地開発へ

大和ハウス、半導体業界など意識し110億円で熊本・益城町で工業団地開発へ

「PayPayドーム」1.1倍の7.9万㎡、全施設竣工は27年冬見込む

大和ハウス工業は12月20日、熊本県益城町で工業団地「DPI(ディープロジェクトインダストリー)シリコンヒルズ熊本」の開発工事に着手したと発表した。

敷地面積は「福岡 PayPayドーム」の約1.1倍に相当する約7.9万㎡(販売予定面積は約7.4万㎡)を計画しており、約8200~1万7000㎡の6区画に分割する予定。物流施設の進出にも対応する見込み。事業規模は約110億円を想定している。

全施設の竣工は2027年冬を計画している。


開発用地

同社は2007年4月、初の工業団地となる「富士御殿場工業団地」を開発。その後も国内外で工業団地の開発に注力している。

半導体関連などの工場建設が相次ぐ熊本県益城町で、企業進出の需要が見込めると判断、新たに開発することにした。本工業団地は合志市と菊陽町にまたがる「セミコンテクノパーク」から約10kmで、大型半導体関連施設が相次いで建設されているエリアに近い。半導体関連企業の工場や食品工場などの開発にも適していると強調している。

本工業団地は、機械や食品の製造工場の建設に適した大型の区画を用意しているだけではなく、工場に関連する研究施設や倉庫など、企業の事業展開に沿ったエリア拠点の新設を可能にする。


(いずれも大和ハウス工業提供)

九州自動車道の益城熊本空港ICから約8km、熊本空港から2.5km、熊本駅から18kmに位置し、自動車輸送から空輸、貨物輸送まで対応可能な交通アクセスに優れた立地特性を有すると見込む。

■産業団地「DPIシリコンヒルズ熊本」の概要
名称:「DPIシリコンヒルズ熊本」
設置場所:熊本県上益城郡益城町大字小谷2083-7、2167-3
事業規模:約110億円を想定(土地と建物)
敷地面積:約7.9万㎡(「福岡 PayPayドーム」1.1倍)
販売予定面積:約7.4万㎡

■事業スケジュール
2023年1月:土地売買契約締結
2023年3月:土地決済、所有権移転
2023年7月31日:開発許可取得
2023年8月1日:販売開始
2023年8月25日:益城町との協力協定締結
2024年12月20日 :造成工事着工
2024年5月:造成工事完了(予定)
2024年夏以降:建物着工開始(予定)
2027年冬:全施設竣工(予定)

(藤原秀行)

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