昨年12月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、15%増で4カ月連続プラス

昨年12月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、15%増で4カ月連続プラス

米デカルト・データマイン調査、通年は1割減もコロナ前上回る

米調査機関デカルト・データマインが1月15日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、2023年12月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比15.3%増の151万1547TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

米国の金利高や物価上昇が消費の重しとなり、2022年の後半から前年実績より2桁落ち込む不振が継続してきたが、昨年9月からは4カ月続けて前年実績を上回った。貿易量は回復基調をたどっている。

23年通年の実績は前年比10.9%減の1750万8509TEUだったが、新型コロナウイルス感染拡大前の19年実績からは4%上回った。

23年通年の全世界から米国向け輸送量は10.8%減の2492万7040TEU。

10カ国・地域別の12月実績を見ると、7カ国が前年実績を超えた。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は前年同月比15.0%増の84万7158TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた昨年9月から4カ月連続のプラスを記録した。

取扱量2位の韓国は23.8%増の18万7991TEU、3位のベトナムは23.3%増の15万2557TEU、4位のシンガポールは26.6%増の7万4541TEUと総じて堅調だった。日本は0.1%増の3万3565TEUでほぼ横ばい。

12月の主要品目別実績は、上位10品目の全てがプラス。トップの家具類は17.4%増、2位の機械類は15.4%増、3位の電子電機は20.3%増などとなり、9品目が2桁の伸びを記録した。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の23年11月分は2.0%減の45万6963TEU。トップの中国向けは8.0%減の13万3481TEU、2位の台湾向けは9.2%増の4万7784TEU、3位の日本向けは20.0%減の4万3753TEUだった。

(藤原秀行)

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