帝国データ調査、「再び重大な経営リスクとして顕在化」
帝国データバンクは1月12日、2023年の人手不足が原因の倒産件数が260件で、統計としてさかのぼることが可能な13年以降、19年の192年を抜いて最多を記録したと発表した。22年の140件から約1.9倍に膨れ上がった。
このうち、建設・物流業で全体の5割を占めた。建設は22年の34件から23年は約2.7倍の91件、物流業は20件から約2倍の39件となった。
(帝国データバンク提供)
TDBは20年以降、新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が制限され、一時的に人手不足感が緩和されていたが、23年は新型コロナの感染症法上の分類が2類から5類に移行、本格的に「アフターコロナ」が到来し、徐々に経済活動が本格化したことで、人手不足は再び重大な経営リスクとして顕在化していると指摘した。
4月は月次として過去最多の30件に達し、8月以降は5カ月連続で20件以上となったないペースで発生し続けた。
(藤原秀行)