大日本印刷がプラスチック使わない環境配慮型の配送伝票開発、ヤマト採用

大日本印刷がプラスチック使わない環境配慮型の配送伝票開発、ヤマト採用

紙へ切り替えでCO2排出量を40%削減と説明

大日本印刷(DNP)は1月30日、宅配・通信販売・物流などの事業者や消費者が使用する配送伝票について、一部の製品ラインアップでより環境に配慮した製品を開発したと発表した。

ヤマト運輸が昨年10月、「複数の複写式配送伝票を一体化した配送伝票」(複数口伝票)に採用済み。複数口伝票の送り状の記入面に使っているプラスチックシートを耐水性の高い紙に切り替え、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量(Scope1~3、CO2換算)を現行品から約40%削減することに成功したという。


(左)複数口伝票のイメージ(右)1つづりの複数口伝票を分けて、複数の荷物に貼り付けることが可能(DNP提供)

新型コロナウイルス感染拡大を契機としてEC利用が伸び、荷物に貼付する配送伝票の数量も増加しているため、環境配慮をより深めることにした。

複数枚の送り状を接着している複数口伝票は、プラスチックシートよりも強度が不足している紙を使用すると、同じ厚さなどの材料構成では送り状をはがす際に破れてしまうという課題を抱えていた。

DNPは紙や接着剤の種類など材料構成を最適化するとともに、製造工程を見直すことで、現行品と同等の品質を備え、かつ環境に配慮した製品を実現した。

(藤原秀行)

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