[PR]大和物流、”スマイルボードコネクト”を起点に拠点運営高度化を推進

[PR]大和物流、”スマイルボードコネクト”を起点に拠点運営高度化を推進

複数のWMSを束ね3PL物流拠点を見える化
個人別能力を反映した計画と最適配置を実現

住友商事株式会社 物流事業部

3PL事業の物流拠点で荷主別に専属担当者を置き、現場に設置したホワイトボードでそれぞれ進捗を管理していた。住友商事のクラウドサービス「スマイルボードコネクト」を利用して拠点全体の運営管理をデジタル化した。庫内スタッフ一人一人のスキルと生産性を反映した精度の高い作業計画の作成と、柔軟な要員配置が可能になった。 (本誌編集部)

データをナレッジ化して横展開

大和物流は大和ハウスグループの総合物流企業だ。1959年に大和ハウス工業の物流子会社として設立。当初は建設資材の輸配送を中心に手掛けていたが、現在は物流拠点運営を軸とした3PL事業を展開している。物流施設としては全国に107カ所、延べ床面積で約130万平米の自社ネットワークを構築している。

コア事業である建築・建材系物流で事業基盤を築き、電設・産業機器、アパレル・日用品、川下の流通センター運営に事業範囲を広げている。2023年3月期の連結売上高は692億円。その7割近くを大和ハウスグループ以外の外販で稼いでいる。

同社は現在の中期経営計画で、流通・小売り向け物流の拡大を重点施策の一つに掲げている。千葉支店「千葉ニュータウン物流センター」(以下、千葉センター)は、そのモデル拠点だ。北総鉄道「千葉ニュータウン中央駅」から約1.7キロメートルの住宅地に位置する3階建て・延べ床約2万4千平米の都市型汎用センターで、ホームセンターやアパレル卸、EC事業者など10社余りの多様な荷主にサービスを提供している。

千葉センターでは現在、パート・アルバイトを含め1日平均約100人のスタッフが荷主別チームに分かれて作業に当たっている。荷主によってデータの種類や伝票フォーマットはばらばら。使用するシステムも荷主専用WMS、大和物流の標準WMS、パッケージソフトなどが混在している。

荷主専属の担当社員がそれぞれのチームを運営管理している。その方法は従来、表計算ソフトで日々の要員計画を作成し、当日は現場でWMSの画面とホワイトボードの進捗表を見比べながら配置を調整する、というものだった。昼礼時に他のチームと進捗を突き合わせて、遅れているチームがあれば余裕のあるチームから応援を送る。誰をどこに送るのかは、拠点の管理者や担当社員の経験値で判断していた。

同センターについて、大和物流の末次友也情報システム部ソリューショングループ長は、「社員や現場スタッフのスキルレベルは高い。しかし、管理や作業が属人化していて経験や勘に頼っている部分が大きかった。荷主ごとに現場が分かれているので拠点全体を俯瞰して見るのも難しかった」という。


末次友也 情報システム部 ソリューショングループ グループ長

大和物流は現在、データを活用した拠点運営の高度化に全社的に取り組んでいる。同社の岡貴弘経営企画部長兼情報システム部長は「まずは物流業務をデータ化する。データを構造化して、それをナレッジにしていく。データ化されたものは共有化でき、そこから業務を標準化すれば、あとはPDCAを高速で回していく。データ化すること、数値で表すことはアクションにつなげるための重要な一歩だ」と説明する。


岡 貴弘 経営企画部 情報システム部 部長

千葉センターにその牽引役を期待して改善プロジェクトの実施を提案した。同センターを監督する大和物流の神先譲 東関東地区リーダー兼千葉支店長は「正直なところ現場ではそれほど大きな課題を感じていたわけではなかった。しかし、経験値に頼ったアナログなやり方が本当に最適なのか確認するすべがなかった。やってダメなら仕切り直せばいい、くらいのつもりでチャレンジすることにした」という。


神先 譲 東関東地区 地区リーダー 兼 千葉支店 支店長

大和物流のプロジェクトチームは、通販物流のベルメゾンロジスコが岐阜県に構える大規模センターを視察した。住友商事がベルメゾンロジスコ向けに開発した見える化システムを、近くSaaS化するという計画を聞きつけたからだ。

ベルメゾンロジスコは、通販大手の千趣会がカタログ通販「ベルメゾン」の物流運営会社として2012年に設立。17年に住友商事グループの住商グローバルロジスティクス(SGL)が子会社化した。住友商事はSGLを介してベルメゾンロジスコの経営を支援する立場にある。

現在、ベルメゾンロジスコは本社を置く「可児ディストリビューションセンター(可児DC)」と「美濃加茂DC」の2拠点を通じて、1日当たり平均3万件の通販貨物を処理している。合計の延べ床面積は約13万平米。作業員数は1日平均約700人。工程別・フロア別に組織された20余りの作業チームが、2拠点かつ多層階に分散して作業に当たっている。その全体を物流センター業務可視化システム「スマイルボードコネクト」で統合管理している。

それぞれの拠点におけるWMSや設備は大きく異なる。そのため当初は拠点・工程間の同期化に課題があり、またチーム別に採算を管理していることから個別最適の傾向が見られた。そこで両DCの現場作業データをスマイルボードコネクト内に集約。波動に合わせて要員配置を柔軟に調整することで全体最適を図った。その結果、両DCの生産性は大きく向上した。


スマイルボードコネクトを導入した大和物流「千葉ニュータウン物流センター」。タブレットで進捗管理や配置替えの指示を出す

個人の生産性を反映した高精度の計画を実現

属人的なアナログ管理を脱却

大和物流は同センターの視察を終えそのパイロットユーザーとして手を挙げた。神先リーダーは「ホワイトボードと表計算ソフトの管理をデジタル化した活用シーンを現場で見せてもらい、この仕組みがあれば進捗管理や要員配置がスムーズになるという実感が持てた。既に実運用されているシステムなので不安もなかった」という。

これまでに千葉センター全体の約7割のスタッフを投入している3つのチームにスマイルボードコネクトを導入した。最初に作業員別のスキルセット、シフト情報、実績情報を整理してCSVファイルをアップロード。各チームのWMSとのつなぎはRPAを組んで自動化した。

同じ作業でも作業者によって実際の生産性には大きな開きがある。しかし、アナログの管理では基本的に平均値に基づいて人員計画を作成する。スマイルボードコネクトを利用することで、作業員一人一人のタスク別生産性を反映した精度の高い計画を立案できるようになった。しかも、運用開始後は個人別・タスク別の生産性をシステムが実績データに基づいて自動更新してくれる。

当日の進捗は、計画と実績の乖離、予想完了時間を可視化したグラフで管理する。管理者の職制に合わせて、拠点全体・荷主別・工程別の階層別にダッシュボードが用意されている。配置換えはパソコンやタブレットの画面上で作業者カードをドラッグ・アンド・ドロップ。量子コンピュータを活用してワンクリックで最適配置を導き出す機能も用意されている。

神先リーダーは「現場が数値ではっきり見えるようになったことで、これまで自分たちが正しいと考えていたことが、必ずしもそうとは限らないことが分かってきた。進捗情報が共有されて、現場リーダーが自分のスタッフを抱え込むこともなくなった。自分の担当だけでなく、拠点全体の視点で人員の有効活用を考えるようになった」と手応えを感じている。

個人の生産性を反映した高精度の計画を実現

お問い合わせ先


住友商事株式会社 物流事業部
https://lp-smileboard.jp/
MAIL:sc_smileboard@sumitomocorp.com

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事