ソミックマネージメントHD、工場内資材運搬自動化へ共同研究開始

ソミックマネージメントHD、工場内資材運搬自動化へ共同研究開始

自社ロボット使い、建物間の業務効率化目指す

グループで自律走行ロボットの開発などを手掛けるソミックマネージメントホールディングス(静岡県浜松市、SMHD)は8月26日、国内の大手電機機器メーカーから工場敷地内利用の提供を受け、自律走行ロボットを活用した工場内資材運搬自動化のための共同研究を開始したと発表した。


(SMHD提供)

SMHDは急速に進む少子高齢化社会による労働人口の減少を受け、汎用無人自律走行ロボットを普及させることで人手不足解消や女性・高齢者の労働参加拡大につなげることを目指している。2017年より自律走行ロボット開発プロジェクトを展開。

20年10月からは重筋作業自動化のための作業支援ロボット「SUPPOT」のテストマーケティングを開始し、22年4月からSMHD傘下のソミックトランスフォーメーションで建設業界を主な顧客としたロボットレンタルサービスを提供している。

新たに、自社生産体制の強化に取り組んでいる大手電機機器メーカーの工場敷地内で、建物間の移動を必要とする屋外資材運搬効率化を目指す。

SMHDはその解決策として自社の自律走行ロボットを活用し、工場間の物流自動化を実現するための開発を計画。具体的には、ロボットと牽引台車を連結し積載量を上げた状態で、自己位置推定と環境地図作成による自律走行で生産性の向上や省人化を図る。工場間の物流自動化を実現するためには、地図データ上に経由点を設定してコースを作成する必要があり、使用環境に合わせた調整を行っている。

今後は、工場間搬送の実用化に向けて走行の安定性の確認を行い、多くの工場で汎用的に導入できるよう人や障害物の回避や牽引時の走行速度や積載内容についての検証を進め、自律走行ロボットの最適化を進める。併せて、工場内に限らず、様々な重筋作業の場面で自動化する研究を進め、作業支援ロボット「SUPPOT」のサービス開発にも反映したい考え。

(藤原秀行)

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