国交省研究会で施策の方向性原案提示
国土交通省は5月8日、東京・霞が関の同省内で、「共同物流等の促進に向けた研究会」(座長・矢野裕児流通経済大教授)の第4回会合を開いた。
事務局の同省担当者がこれまでの議論を踏まえ、物流事業者に加えて荷主企業も共同物流などへ積極的に取り組めるよう後押しするための施策の方向性の原案を提示した。
発荷主同士という「横」の連携だけでなく、発着荷主間という「縦」の連携を図っていくことも重要と指摘。その上で、現行の物流総合効率化法(物効法)で定めている支援の枠組みがより広範な共同物流などの連携の動きをサポートする上で有効かどうかを検証していくことを打ち出した。
併せて、同省が中心となり進めているトラックドライバーの長時間労働解消に向けた「ホワイト物流」推進運動で、企業へ推奨しているリードタイム延長や発注量平準化といった施策を物効法の認定対象にしていくよう運用を見直すことなども盛り込んだ。
原案はこのほか、輸配送の共同化や商慣行見直しを進める上で荷主の意識を変革していくため、連携相手のマッチングを支援できる仕組みを検討することや物流・商流に関するさまざまなデータを関係者が共有できるよう各種機材や業務手順の標準化を図ることなどを列挙した。
研究会は今年6月ごろをめどに報告書を策定、今後の施策へ反映させていく考え。
研究会の第4回会合
(藤原秀行)