災害復旧・復興支援のCivic Force、使用期限近い日用品など支援団体へ提供するマッチング参加を企業に呼び掛け

災害復旧・復興支援のCivic Force、使用期限近い日用品など支援団体へ提供するマッチング参加を企業に呼び掛け

おむつや生理用品、シャンプーなど、廃棄ロス削減と社会貢献両立

災害からの復旧・復興支援を手掛ける公益社団法人Civic Force(シビックフォース)は3月6日、自社の商品などを災害支援や社会貢献活動のために活用したい協力企業を募集すると発表した。

シビックフォースが現在提供しているサービス「Good Links」は使用期限が近付いた日用品やノベルティなどを社会貢献のために活用したい企業と支援団体のマッチングをサポートしている。

企業の廃棄ロス削減とともに、全国各地の支援団体を通じて、日用品の支援を必要としている家庭や施設などに届けている。災害時には、全国の支援団体とのネットワークを活用し、迅速で効率的な支援を実現できるよう努めており、同サービスへの協力を呼び掛けている。

現在、以下の物資を提供可能な企業の参画を、積極的に募集している。会員登録、提供したい物資・サービスの掲載、リクエストの登録は無料。
・おむつ・おしりふき
・生理用品
・シャンプー・石鹸
・洗剤
・長袖下着・衣類
・文房具


(シビックフォース ウェブサイトより引用)

シビックフォースは災害対応のための調整組織として、2009年の設立以来、東日本大震災を手始めに、国内15の災害に対応してきた。特に企業やNPOなど民間の支援リソースの調整、支援物資のロジスティクスに強みを持っている。これまで1000社以上の企業から寄付や支援物資の無償提供などで協力を得ながら被災地の復興を支えてきた。

災害時以外にも、特に新型コロナウイルスの感染拡大以降、企業から「自社の物やサービスを困っている人のために活用したい」「SDGsや地域貢献の取り組みを増やしていきたい」「受け入れできる支援団体を探す手間と時間を削減したい」との要望が出ていたという。

一方、支援団体からは、支援を必要とする人の急激な増加や支援対象者の生活状況の悪化に対し、支援リソースが不足しているという声が上がっていた。

課題に対応するため、シビックフォースはトヨタ財団の2021年度国内助成プログラム「1)日本社会における社会サービスの創出や人材の育成」 の助成を受け、災害時だけでなく、平時から活用できる支援マッチングプラットフォームGood Linksを開発。22年7月にサービスを開始した。

災害時に自社の商品やサービスを活用して被災地を支援したいと考える企業と、被災地のニーズをマッチングしてきた経験とノウハウを活かして、より調整を効率化するのが狙い。

Good Links登録会員は企業と支援団体を合わせて52団体(2024年2月時点)に達し、これまでに193件のマッチングが成立。今年1月に発生した能登半島地震でも活用されており、サービスの開始以来、被災された方やひとり親家庭、生活困窮家庭など約6000人以上に支援を届けたという。

(藤原秀行)

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