米デカルト・データマイン調査、コロナ前からも2割増で回復基調継続
米調査機関デカルト・データマインが3月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、2月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比28.1%増の152万1001TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
昨年9月から6カ月続けて前年実績を上回った。新型コロナウイルス禍前の2019年2月と比較しても23.1%増えた。
米国の金利高や物価上昇が消費の重しとなり、2022年の後半から前年実績より2桁落ち込む不振が継続してきたが、その後は米国の景気が堅調なこともあり、貿易量が回復基調を続けている。
全世界から米国向けの輸送量も23.0%減の213万6054TEUとなった。
ただ、昨年の2月は中国を中心に大きく落ち込んでいて、その反動が出た側面もある。
10カ国・地域別の2月実績を見ると、全てが前年実績を超えた。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は27.9%増の85万9884TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた昨年9月から6カ月連続のプラスを達成した。
取扱量2位の韓国は22.7%増の17万3806TEU、3位のベトナムは54.2%増の15万9397TEU、4位のシンガポールは44.7%増の8万229TEUなどとなった。日本は15.9%増の3万7158TEUを記録した。
2月の主要品目別実績は、上位10品目の全てがプラス。トップの家具類は33.2%増、2位の機械類は21.2%増、3位のプラスチックは55.5%増など、上位9品目が2桁の伸びを記録した。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の1月分は税関データが更新されていないため、公表していない。
(藤原秀行)