IHIと野村不動産、横浜の大規模物流施設で立体自動倉庫シェアリングと自動化機器レンタルを提供へ

IHIと野村不動産、横浜の大規模物流施設で立体自動倉庫シェアリングと自動化機器レンタルを提供へ

建物の付加価値と入居企業の利便性を向上図る

IHIと野村不動産は3月21日、建設中の大規模物流施設「Landport(ランドポート)横浜杉田」(横浜市金沢区)で、立体自動倉庫の「シェアリングサービス」と自動化機器の「レンタルサービス」を導入すると発表した。

「2024年問題」や人手不足を踏まえ、企業間で物流の自動化機器導入を検討する動きが広がっているものの、購入費用の負担が大きいことや導入までに時間を要することなどから、採用に二の足を踏むケースも多い。

両社は立体自動倉庫を複数企業間で、パレット単位で共有できるシェアリングサービスと、自動化機器を必要な期間だけ借りるレンタルサービスを提供することで、各企業の実情や要望にそった業務効率化を後押しできるようにし、物流施設の付加価値と入居企業の利便性を向上させたい考え。

立体自動倉庫のシェアリングにより、繁忙期や閑散期などの季節波動を考慮して柔軟に利用スペースを変更できるようにし、固定賃借面積の削減を進められるようサポートする。

また、野村不動産が荷主企業などと最適な自動化技術の開発などを進める自発的な活動「Techrum(テクラム)」にIHIグループのIHI物流産業システムが参画することが決定。同社の物を含めた自動化機器レンタルサービスを展開する。


建物外観:南側(左)/北側(右)完成イメージ

3・4階の一部に設けた約12mの吹き抜け空間に、最大4020 パレット(荷姿:幅1.2m×奥行1.2m×高さ1.6m)の保管が可能な立体自動倉庫を設置。IHI物流産業システムが提供する。

立体自動倉庫専用の非常用発電機の設置を想定しており、停電時でも約8時間、電力供給を継続できる見通し。


季節波動による年間の賃借面積の推移(事例)

物件概要

物件名

Landport横浜杉田

所在地

神奈川県横浜市金沢区昭和町3174

交通アクセス

首都高速湾岸線「杉田」出入口0.68㎞
JR根岸線「新杉田」駅徒歩11分
横浜シーサイドライン「南部市場」駅徒歩4分

敷地面積

71,034.94㎡(21,488.06坪)

延床面積

163,483.78㎡(49,453.84坪)

構造・規模

柱RC梁S造 地上4階建・免震 ダブルランプ型

着工

2023年6月15日

竣工

2025年3月末(予定)

位置図

(藤原秀行)※いずれも両社提供

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