船舶の燃料転換をファイナンス面から後押し
日本郵船は4月1日、低炭素経済社会等に移行するための事業費用を調達する社債「トランジションボンド」(移行債)と環境負荷低減の活動に充てる社債「グリーンボンド」(環境債)を4月上旬に国内公募形式で発行すると発表した。発行規模は両社債で最大300億円。
同社が発行するグリーンボンドは2018年5月以来2回目、トランジションボンドは23年7月以来3回目。
トランジションボンドの調達資金はLNG(液化天然ガス)燃料船をはじめとした脱炭素化に向けた長期的な移行(トランジション)戦略に則ったプロジェクト(トランジションプロジェクト)に使用する予定。
グリーンボンドの調達資金はグリーンイノベーション基金を通じて建造するアンモニア燃料アンモニア輸送船など、環境改善効果のあるプロジェクト(グリーンプロジェクト)に使用する計画。
同社は2018年、海運業界で世界初のグリーンボンドを、21年には日本初のトランジションボンドをそれぞれ発行してきた。
本社債発行の概要
回号 |
第47回 |
第48回 |
発行体 |
日本郵船株式会社 |
日本郵船株式会社 |
発行年限 |
5年 |
10年 |
発行額 |
最大200億円 |
100億円 |
発行時期 |
2024年4月上旬を予定 |
2024年4月上旬を予定 |
資金使途候補 |
中期経営計画に掲げた「2050年に向けた船舶燃料転換シナリオ」で予定する投資(新規支出及び既存支出のリファイナンス) LNG燃料船に関する支出 |
中期経営計画に掲げた「2050年に向けた船舶燃料転換シナリオ」で予定する投資(新規支出及び既存支出のリファイナンス) アンモニア燃料アンモニア輸送船に関する支出 |
第三者評価機関 |
DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(注) |
DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(注) |
主幹事 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社、大和証券株式会社 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社、大和証券株式会社 |
ストラクチャリングエージェント |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 |
(藤原秀行)