三菱造船、舶用アンモニア燃料エンジン向け供給装置を受注

三菱造船、舶用アンモニア燃料エンジン向け供給装置を受注

25年中に納入予定

三菱造船は4月10日、ジャパンエンジンコーポレーション(兵庫県明石市、J-ENG)から、アンモニア燃料供給装置(AFSS)とアンモニア処理装置(AGAS)を受注したと発表した。

AFSSはアンモニア燃料をJ-ENGが開発する舶用アンモニア燃料エンジンへ供給し、AGASは余剰アンモニアを安全に処理する。

今回受注したAFSS、AGASの各システムは、統合制御装置を使って遠隔で自動制御できる。三菱造船は各システムを2025年中にJ-ENGへ納入する予定。


アンモニア燃料供給装置(高圧および低圧AFSSモジュール)(三菱造船提供)

国際海事機関(IMO)が掲げる2050年頃までの国際海運の温室効果ガス排出ネットゼロ達成のため、海運業界は旧来の化石燃料から環境負荷の小さい次世代燃料への転換を強く求められている。アンモニアは燃焼してもCO2を出さないため、脱炭素に貢献する燃料として期待が高まっている。

三菱造船は、三菱重工グループが戦略的に取り組むエナジートランジションの一環として、これまでの輸送船建造で培ったアンモニアハンドリング技術や知見を結集させ、舶用アンモニアハンドリングシステムメーカーとして安全性と信頼性を重視した製品を供給するとともに、海洋システムインテグレーターとしてアンモニア燃料船の造船エンジニアリングサービスや建造支援などニーズに合わせたサービスを提供する。


舶用アンモニア燃料エンジン(J-ENG提供)

(藤原秀行)

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