悪天候でも事前に対策促し、安全運航支援を強化
ウェザーニューズは4月18日、海運業界向けの最適航路選定支援サービスで、新たに船の揺れを予測、可視化する「船体動揺リスク」の取り扱いを5月に始めると発表した。
船のRolling(横揺れ)やPitching(縦揺れ)を可視化し、船の揺れの大きさ(角度)を数値で表示。経験したことのない波高が想定される場合でも予測可能という。
従来は波と船首の向きから船の揺れを経験的に判断していた。データに基づく予測を示すことで、海運事業者らに悪天候が見込まれる際の事前航路変更など対策を促し、公開の安全をサポートする。
「船体動揺リスク」に利用する実海域性能モデル(VESTA)は、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所が開発した。
波風のある中での船舶の推進性能を予測。各国の試験水槽機関で構成される国際試験水槽会議で最も精度の高い推定手法と認められた。従来のモデルに比べて、特に低速時や荒天域の際、高精度に予測できるのが強み。
船の揺れ(Rolling/ Pitching)の大きさ(角度)予測のイメージ(ウェザーニューズ提供)
(藤原秀行)