経産省事業に申請、投資効果明らかにする狙い
ウイングアーク1stは4月26日、大阪を地盤に総合物流事業を展開するハルテGCグループが、物流革新に向けた政策パッケージの法制化などで義務化される運送契約書面化(電子化)や実運送体制管理簿の作成に対応するため、ウイングアーク1stのサービスを駆使した実証を計画、経済産業省の令和5年補正事業「荷主企業における物流効率化に向けた先進的な実証事業」(公募期間3月7日~4月3日) に申請したと発表した。
利用するのは物流DXプラットフォーム「IKZO Online」、運送会社向け経営分析システム「IKZO Analytics」、高精度な文字認識で帳票をデータ化する「invoiceAgent AI OCR」、コミュニケーションプラットフォーム「dejiren」。
(ウイングアーク1st提供)
実証事業は荷主企業の物流施設自動化・機械化に資する機器・システムの導入などに関する費用を補助し、荷主の省力化や物流効率化の投資効果を明らかにするのが狙い。
ハルテGCは本実証事業に必要な「利用する物流事業者側の業務効率化」および「物流施設側における業務効率化」の要件を満たす物流効率化計画として、ウイングアーク1stのクラウドサービスを活用し、物流業務の効率化に取り組むことにした。
今回の取り組みは、一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会と一般社団法人サスティナビリティ・DX推進協議会が連携し、DX経営による中小運輸事業者支援と積極的な補助金活用についてのサポートを担っている。
具体的には、「IKZO Online」と「IKZO Analytics」により、荷待ち・荷役時間の削減、積載率の向上、輸送ルートの見直しなどの効率化を図り、運送契約の書面化(電子化)および実運送事業者の名称や実際の運賃契約に基づいた実運送体制管理簿の作成などに対応する。
併せて、ドライバーアプリの活用で、荷主・運送会社・ドライバーがオンラインでつながり一連の業務効率化を図ることを想定している。
また、「invoiceAgent AI OCR」を活用し、ファクスで届く受発注データをAI OCR(光学式文字読み取り)でスキャン、生成AI「ChatGPT」と連携した「dejiren」が受発注データの正確性を確認し、AI OCRデータの識字精度を高めてIKZO Onlineなどとシステム連携、物流業務の効率化につなげる。
(藤原秀行)