産地や品種、加工方法など指定、契約まで数日単位に短縮
スタートアップ企業のukka(ウッカ、東京都渋谷区道玄坂)は3月8日、食品製造事業者が原料の手配や加工、納品まで一貫して行えるマッチングサービス「FOOVEST(フーベスト)」のベータ版を同日開始したと発表した。
食品製造事業者がフーベストで原料の産地や品種、加工方法などの基本条件を選択すれば、ukkaが登録している生産者と一次加工会社の中から最適な相手を選び、発注できるようにする。暫定的な見積もりも作成するほか、書類やサンプルの手配、契約手続きなどもフーベスト経由で済ませられる。
例えば、加工方法についてはピューレやシロップ漬け、冷凍といった30種類の条件から選べるという。ベータ版の時点では当初、スイーツの主原料となる農産物からスタート、順次取り扱いを拡大していく構え。
ベータ版は高級クリームパンで有名な八天堂(広島県三原市)や伊藤忠食糧などが先行して使っている。ukkaは「平均で3~6カ月要していた取引先の開拓から契約までを数日単位までに短縮、取引までのリードタイムを大幅に削減することができる」と強調している。
ukkaは2020年3月末まで、全国の生産者から農産物などを直接購入できるウェブサイトを運営していた。その当時からの生産者との関係をフーベストでも最大限生かしたい考えだ。
マッチングサービスのイメージと流れ(ukka提供)
(藤原秀行)