高速道路の変動料金制、25年度以降全国に順次拡大を検討

高速道路の変動料金制、25年度以降全国に順次拡大を検討

政府が渋滞解消で、今夏に国交省審議会で議論開始予定

政府は高速道路の料金を時間帯や区画によって変える「ロードプライシング(変動料金制)」を2025年度以降、全国に順次拡大する方向で検討している。

交通量の集中を緩和し渋滞解消を後押しするのが狙い。

政府が6月をめどに策定する、重要課題への対応や2025年度予算編成の基となる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に考え方を盛り込んだ上で、国土交通省の審議会で今夏以降、高速道路運営会社と対象の路線や車種などの具体的な議論を始めることを念頭に置き、調整を進めている。

ロードプライシングは特定の時間や曜日などに高速道路の料金を上下させ、交通量をコントロールする仕組み。2021年に東京オリンピック・パラリンピックを開催した際、首都高で開催期間中に実施。一般車両の日中の料金は通常時に1000円上乗せした一方、夜間は半額に抑え、昼間の渋滞解消を図った。

昨年7月には、川崎市と千葉県木更津市を結ぶ東京湾アクアラインでロードプライシングの実証実験をスタートした。ETC搭載の普通車を対象に、上り線(川崎方面)は通常800円を土日祝日の午後1〜8時は1200円に引き上げる一方、午後8時〜午前0時は600円に抑えている。

(藤原秀行)

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