危険物倉庫併設、満床稼働確定
オリックス不動産は5月24日、神奈川県愛川町で同社としては過去最大規模の延床面積18万1613㎡を備えたマルチテナント型物流施設「厚木Ⅲロジスティクスセンター」が竣工したと発表した。東京ドーム約4個分に相当する。
竣工時点で5社と賃貸借契約を締結済み。契約率100%で稼働を開始する。
「厚木Ⅲロジスティクスセンター」外観
圏央道の相模原愛川ICから約3.8kmの神奈川県内陸工業団地内に位置。首都圏への配送に加え、圏央道を利用した北関東への配送や、東名高速自動車道・中央高速自動車道の利用による西日本への広域配送にも対応可能と見込む。
地上6階建ての免震構造で、各階に直接アクセスが可能なダブルランプウェイを採用。全ての階に55台が同時接車できるトラックバースを備えている。最大2万6,022㎡のワンフロア利用が可能。
敷地内に危険物倉庫を併設。化粧品やアルコール類など、一般倉庫では取り扱えない消防法上の指定数量以上の危険物を保管できるようにしている。
屋上には太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギー由来の電力を施設全体に供給するほか、年間の一次エネルギー消費を実質的にゼロとする『ZEB』認証を取得するなど、テナント企業の環境配慮へのニーズにも対応する。
危険物倉庫
6階共用部には、昼食や休憩などに利用できる約240席のカフェラウンジを設置。一部の倉庫区画には空調を実装するなど、働きやすい環境の整備に注力している。カフェラウンジには無人コンビニを設置。敷地内には、生物多様性の保全と地域共生の観点から、既存緑地を保存しながら季節感のある「四季の庭」を設けている。
「四季の庭」にはテラス席を用意し、昼食や休憩の際にリラックスした時間が過ごせる空間を提供する。
カフェラウンジ
四季の庭
外観(空撮写真)
本施設で発電した電力は施設内で自家消費するほか、施設内消費量を超える余剰電力については、政府が市場価格を参照して再生可能エネルギー発電事業者に補助金を出す「FIP制度」を用いて電力会社に売却。この余剰電力の環境価値はオリックス不動産が保有・管理するオフィスや運営施設などに販売し、テナント企業の脱炭素を後押しする。
施設概要
名称 | 厚木Ⅲロジスティクスセンター |
所在地 | 神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4025番1他(神奈川県内陸工業団地内) |
交通手段 | 首都圏中央連絡自動車道「相模原愛川IC」から約3.8km 首都圏中央連絡自動車道「圏央厚木IC」から約5.3km JR相模線「原当麻駅」から約4.3km |
敷地面積 | 75,544.56m2(約22,852.22坪) |
延床面積 | 181,613.22m2(約54,938坪) |
規模・構造 | 地上6階建て、RCS造、免震構造 |
駐車場台数 | 普通車493台、大型トラック待機場55台 |
その他 | トラックバース各55台 床荷重1.5t/m2、梁下有効高:5.5m以上、全館LED完備、 非常用発電機完備、空調実装(3~5階)、太陽光発電設備実装、 電気自動車(EV)充電スタンド24基設置、危険物倉庫設置 |
設計 | 鹿島建設株式会社 |
施工 | 鹿島建設株式会社 |
着工 | 2022年8月1日 |
竣工 | 2024年4月30日 |
位置図
(藤原秀行)※いずれもオリックス不動産提供