認証不正有無の調査、早期完了目指す方針表明
トヨタ自動車は6月3日、自動車などの量産に不可欠な、国が定める安全の基準を満たしていることを示す認証「型式指定」の取得に際して不適切な検査などがあったことに関し、豊田章男会長らが東京都内で記者会見した。
豊田会長は「グループの責任者としてお客様や自動車のファン、ステークホルダーの皆様にご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げる」と謝罪。
「法規に定められた基準はクリアしており（当該の車両は）安全にお使いいただけることを確認している。しかし、（認証の不正取得は）制度の根底を揺るがす行為であり、自動車メーカーとして絶対にやってはいけないことと認識している」と強調した。
その上で、調査を早期に全て終えられるよう努める方針を示した。
会見の冒頭、謝罪する豊田会長
豊田会長と宮本眞志カスタマーファースト推進本部長によれば、不正はカローラフィールダーやクラウンなど7車種の認証試験で判明。規定とは異なる重量で衝突試験を行ったり、エンジンの出力検査の際にデータを改ざんして想定した出力を得られたように偽ったりしていたという。
現在生産中の3車種に関しては同日、出荷・販売を停止した。豊田会長は「当局に全面協力しながら早い時期に了解をいただき、いち早く生産開始することに全力を尽くしてまいりたい」と述べた。
（藤原秀行）
