下請け法の規制対象に発荷主と物流事業者の取引追加求める

下請け法の規制対象に発荷主と物流事業者の取引追加求める

自民党調査会が岸田首相に提言、コスト上昇局面の価格据え置きに厳格対応も

自民党の中小企業・小規模事業者政策調査会(会長・伊藤達也衆院議員)と競争政策調査会(会長・山際大志郎衆院議員)は6月3日、首相官邸で岸田文雄首相と会談し、下請け企業の取引価格へのコスト上昇分転嫁促進に関する提言を手渡した。

提言は「2024年問題」への対応として、発荷主と物流事業者の取引を下請け法で規制する対象に加えるよう検討を求めた。

併せて、人件費や原材料費などコストが上昇している局面でも発注側企業が下請け企業の商品やサービスの価格・料金を据え置くよう強制することを、下請け法で禁じている「買いたたき」と同様に規制するよう提案した。

政府が2026年をめどに利用廃止を予定している約束手形について、下請け代金の支払い手段として認めないようにすることや、公正取引委員会が順守を呼び掛けている労務費転嫁の指針に従わない発注側企業は名前を公表することなども要求している。

「下請け」の用語自体も時代の変化に合った表現に変えることを提示している。

提言を受け、公正取引委員会などが法改正や制度の見直しを検討する。

(藤原秀行)

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